単純温泉
源泉の温度が25度以上で、温泉水1kgの中に成分が規定値に達していない場合は単純温泉と呼ばれます。単純温泉は肌触りが柔らかくて癖がないのが特徴です。
塩化物泉
塩辛く無色透明のお湯で海水に似た成分を持っています。日本ではもっとも多い泉質でしたが、近年掘削技術の向上とともに単純温泉が多く掘り当てられ、現在では単純温泉がもっとも多い泉質となっています。
炭酸水素塩泉
美人の湯、冷えの湯と呼ばれるのがこの炭酸水素塩泉です。
炭酸水素塩泉、特に重曹泉はよく肌が滑らかになると言われますが、入浴中は確かに肌がすべすべして気持ちいいのですが、入浴後は皮膚の表面からの水分の発散がさかんになるため、乾燥肌持ちの人は保湿剤によるケアを怠らないよう注意しましょう。
二酸化炭素泉
名前のとおり、二酸化炭素を一定量含むのがこの泉質の特徴です。泉温は低いことが多く、入浴すると小さな気泡が体に付着します。炭酸ガスが皮膚から吸収され、血行の循環を促進するため高血圧や心臓病に効くと言われています。
硫酸塩泉
温泉内に含有している成分によって、「カルシウム硫酸塩泉(石膏泉)」「ナトリウム硫酸塩泉(芒硝泉)」「マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉)」に分類されます。
カルシウム硫酸塩泉
カルシウム硫酸塩泉は「痛風の湯」や「キズの湯」などと呼ばれ、動脈硬化や慢性皮膚病、関節痛などに効くと言われています。
ナトリウム硫酸塩泉
ナトリウム硫酸塩泉は動脈硬化や、飲泉として利用されることがあり、飲泉の場合には腸の蠕動運動を活性化させる効能があると言われています。
マグネシウム硫酸塩泉
マグネシウム硫酸塩泉はカルシウム硫酸塩泉・ナトリウム硫酸塩泉と同様の効果があるとされています。
含鉄泉
含鉄泉はその名の通り鉄分を多く含み、湧きだしたときは無色透明ですが空気に触れると酸化して褐色に変化します。鉄分を多く含むため、貧血などに効果があると言われています。
硫黄泉
卵の腐ったような独特の匂いがするのが特徴で、入浴時は鉄・銅・錫などの金属類が酸化によって黒くなることがあるため、アクセサリーを外して入浴するよう注意しましょう。
硫黄泉は解毒作用があり金属中毒や薬物中毒の治療に利用され、慢性皮膚病や慢性関節疾患などによいとされています。ただし、硫黄泉は身体に強い変調作用を与える可能性があるため、高齢者や体の弱い方は入浴を避けた方がよいでしょう。
酸性泉
肌にしみる強い刺激があり、肌の弱い人が入ると湯ただれを起こす可能性があるのが「殺菌の湯」です。酸性度が高く殺菌力がある反面、刺激が強いので肌が弱い人や高齢者、身体が弱い人は入浴を避けるべきでしょう。
入浴すると肌がしみることが多々あるので、湯からあがったあとにシャワーなどで流すことをおすすめします。
なお、飲用は絶対に避けましょう。肌に触れただけでも湯ただれを起こす可能性があるので、飲んでしまうと胃がただれる可能性もあります。
放射能泉
名前だけ見ると恐ろしいですが、薬効の効率が高いものの、数が少なく貴重な温泉とされています。温泉中に含まれる放射能は常温で気体となり、湧き出したあとは空気中に飛散するので心配ありません。
放射能泉は高尿酸血症、痛風や腎機能に効果があり、尿酸を尿から出すために痛風の湯とも言われます。
含アルミニウム泉
アルミニウムを一定量含むのが含アルミニウム泉です。
一般的な適応症に分類される「関節痛」や「筋肉痛」のほかに、慢性皮膚病や目に良いとも言われています。
含銅泉
温泉の成分内に一定量の銅が含まれているのがこの含銅泉です。この泉質の温泉は数が少なく、とても希少な温泉と言われています。鉄の成分と一緒に湧き出るケースが多く、温泉の色は含鉄泉と同じ褐色であることが多いようです。
保温成分が高く、慢性皮膚病に良いといわれており、鉄分が含まれていることが多いことから含鉄泉と同じく「貧血」などにも効果があるといわれています。
コメント